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出発

2016年2月7日~23日、初めて一人で海外へ出かけた。
イギリスで2週間留学し、近隣の国を簡単に観光して、日本に戻るプラン。
そんなにしょっちゅうできる類のことではないので、旅の記録をしておく。

始まりは熱海から。
サークルの同期との一泊二日温泉旅行の二日目の早朝、こっそり起きて朝飯を食べ、前日は到着が遅かったため見られなかった熱海の海を一望した後、駅へ向かう。
熱海はもともと山が海まで迫っている場所だったのか、急な斜面に温泉街の建物が密集しているのが独特の趣を出している。そこここから湯けむりが立ち上り、風情がある。
こだまに乗り品川へ。前日、ロッカーに預けていた荷物を取り出し、京急で成田へ。
うとうとしながら、ぼんやりとした意識で、電車に揺られる。

同期との旅行は、実は初めてで、とても楽しかった。2月の伊豆とは随分素朴だ、とも思うけれど、アットホームで、ゆるくて、穏やかだった。夜はいつの間にかトランプに興じて、僕は途中で寝たのだけど、みな4時まで部屋に残り続けるから、ぐっすりというわけにはとてもいかなかった笑
でもまあそういうものである。

そんなわけで眠かったが、成田のチェックインロビーに着くと搭乗便のチェックインを急かすアナウンスが。即座に覚醒し、カウンターにダッシュして手続きをすます。手荷物検査は、液体物持ち込み不可のことを知らず焦るけれど特に何も言及されず。出国はゆるいのかなあ。

行きはKLMでAmsterdamに行き、乗り継いでLondonに向かう。出発ロビーはオランダ人でいっぱいだ。テンション上がる。

機内では若い日本人女性と隣になって、またもテンション上がる。
結果的にはあまり積極的に会話はしてくれなかったが、
慣れてなさそうだったので、荷物をしまったり、食事を注文したり、ちょっと手伝ってあげた。

KLMのCAは大柄というか大雑把というか。。少し動揺した。

それにしても長いフライト時間だった。12時間ほどだったと思うけど、寝ても醒めてもまだロシア上空だ。おそろしあ。

ヨーロッパは普段の生活の中で思う以上に、遠い場所だ。
ネットでは瞬時に向こうのことを知れるけれど、本当はその間には途方もない距離がある。これだけ離れていれば、それは全く違う世界だろう。
行きのこの12時間は本当に長く、印象的だった。

Amsterdamに着く。隣の女性には「一人旅ですか?お気をつけて。」なんてカッコつけたことを言って、乗り継ぎに向かった。
もともと1時間ちょっとしか乗り継ぎの時間がなく、しかも到着が少し遅れたので、焦っていた。アナウンスで名前も呼ばれた。即座に乗り継ぎしてくれ、と。

ところが、Schiphol空港の職員はひどくマイペースだ。
手荷物検査で無駄に足止めをくらう。頼むからもっとキビキビ動いてくれよ。
日本の感覚とずいぶん違うな、と思ってしまった。

検査を終えダッシュで乗継便の出発ロビーに向かう。
そもそもこの空港、でかすぎる。どんだけ人を走らせるんだ。
さすがヨーロッパのハブ空港。おれは汗だくだよ。

ロビーに着くと既に他の乗客は搭乗を終えていた。
乗員100人あるかどうか、小さな飛行機だ。
自分の席は一番後ろで、本来は通路側だったのだが、英国紳士が既に座っていたので窓側の席につく。Amsterdamまでは、周囲にも日本人がちらほらいたが、ここからはアジア系自体自分だけ。視線も感じるし、一気に心細くなる。

AmsterdamからLondonは1時間ほどで着く。そんなに高度をあげて飛ぶわけでもないので、窓から見える初めてのヨーロッパの景色に心が踊る。教会が見える。建物はみな赤茶色で同じような形をしている。土地は起伏がなく、牧草地がなだらかに広がっている。

着いたのはLondon City Airport。
入国審査で少し時間をとられたので、荷物受け取り場にはもう他の乗客はいなかった。
しかも俺の荷物もなかった。

なかった。。


まじかよこれがうわさのLOST BUGGAGEかよ確かに地球の歩き方には対処法のってたけどさそんなことほんとにおこるかよなんかのまちがいだろ??


と一瞬で考えたけれど、ないものはなかった。
つたない英語で問い合わせる。多分伝わってるけれど、向こうが何言ってるのか全然わからない。必死さを出しながら繰り返し確認し、きっと見つかるわよどんとうぉーりー的な励ましを受ける。
幸先悪いなあと肩を落として空港を出る。

これからDRLという路線に乗ってLondon中心部に行き、KingsCrossからCambridgeに向かうのだ。
まずOyster Cardという日本でいうSuicaのようなものを買う必要があり、窓口に並ぶ。
あれ財布どこ?


恥ずかしいことだけれど、ぼくはよく物をしまった場所を忘れる。無意識にリュックの奥底に放りこんでたりしてて、焦って探すとあああったあったよかったああという展開がしょっちゅうある。今回もそれだろうと思って一旦列を抜け、荷物をほじくりかえす。

 

あっれ~~~~????

確かに手荷物で携帯して搭乗したはずなのだ。
どこにも見当たらない。まずい。

急いで空港に戻り、落し物を問い合わせる。
必死で問い合わせる。
届けはない。

航空会社のカウンターに行き、機内忘れ物を問い合わせても。
ついぞ首は縦に振られなかった。

財布の中には日本円とクレジットカード、キャッシュカード、IDカードの類が入っていた。
クレカがないとOyster Cardは買えない。

幸い、リュックの中には日本で先に両替していた50ポンドが入っていた。
現金で切符を買い、電車に乗る。
時刻は17時で、日暮れ時だった。
ドッグランズは海が近いからか風が強く、とても寒い。
冷たい風に煽られ、DRLに乗る。乗り換えるべき駅を過ぎてしまう。
戻る。待つ。もう一度、正しい行き先の電車に乗る。
かれこれしてKing's Cross St.に着いたのは18時すぎだっただろうか。

日本で予約していたKing's Cross~Cambridgeの特急はとっくに行ってしまっている。
駅の窓口で当日券を買い直し、ホームに行くと、まさに次の特急が出発するところだった。
King's Cross St.もとても大きな駅だ。ホームも沢山あるし、日本みたいに路線ごとに決まっているわけでもない。初見殺しだ。
結局、普通電車に乗りこみ、ほとんど絶望しながらCambridgeに向かった。

手持ちはわずか30ポンドだ。この先どうすればいいのだろう。

空港からLondonに行くまではDRLもTubeも人も殺伐としていたのとは違い
Cambridgeに向かう列車の中は少しほっとできるような雰囲気だったが、それでも不安で胸をいっぱいにしながら時間を過ごす。

Cambridgeに着くと、当然ながら真っ暗で小雨が降り出していた。
駅前から出るバスに乗る。しかし降り方は分からなかった。
運転手にホームステイ先の場所を示して訊いてみたりしたのだけど、
例によって聞き取れない。悲しい。
Google mapを見ながら、だいたいここだろう!という場所で他の乗客が降りるのに乗じて、降りる。家を探す探す。
もう真っ暗で番地が見えない。
人だ!
声をかける。
何度も聞き返されながら、用件を伝えると、ああBarryさんなら正面の家だ、と。

何とか目的地に着いたのだ。万歳。

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